謎のウルトラマン、ネットに降臨
(画像はYoutube『ULTRAMAN_n/a』より)
twitterのタイムラインから、見知らぬ映像の情報が飛び込んできた。
7/16はウルトラマンの放送開始記念日ということらしく、円谷プロがこんなトンでもないサプライズを公開したらしい。
ネットでも公開直後から話題をさらいまくっている。
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いわゆる「ティザー映像」ってやつなんですが。ティザーteaserというのは「じらす」の意味。
ちゃんとした予告なんかを公開する前に、情報をチラ見させて「じらす」ことで、期待感を煽るという方式。
ウルトラマンといえば言わずもがなの日本が生んだスーパーヒーロー。
ちゃんと調べてないから確証もないけれど、おそらく世界初の巨大ヒーローなんじゃないだろうか。
自分を含む1960年代前半生まれの’男の子’たちにとって、ヒーローは仮面ライダーよりもウルトラマンのほうが絶対的に印象が強いんじゃないだろうか。ビデオデッキもなかった次代、リアルタイムでブラウン管に映る超人の勇姿に毎週胸ときめかせ、最終回のゼットンとの闘いは、今も大きなトラウマ・心の傷の名残を抱いたまま大人になり、社会人としての晩節を迎えつつあるのがこの世代だろう。
けれど、成長と共に感受性は衰え目も肥え、大人としての分別も増えるにつれ、あの幼年時代に心ときめかせた筈の映像は色褪せ、心の中とのギャップを感じるようになっていってしまっていった。
もちろんウルトラマンの特撮映像、特に初代のそれは今見ても素晴らしい。
だけど、「心の中で空想していたウルトラマン」とビデオソフトで繰り返し見る彼との間に、いつしか乖離ができてしまっていることに僕等は気づいていまっていた。
見上げるほどのウルトラマンの背丈が僕達の目線の大きさでしかなくなっていたのは、こちらの慎重が伸びただけが理由ではなかった。
そんな我々にとって、この映像は、そろそろ「やっぱりウルトラマンはいないんだ」と夢を諦めていた我々に改めてウルトラマンの実在を脳に補完してくれるほどのデータをインプットしてくれた。
それは、まさに「ぼくたちがずっと心に抱いてきたかつてのウルトラマン」のイメージそのもの――
いや、それ以上のものだったと思う。
ウルトラマンは、僕達大人になった’60年大の子供たちに、ふたたび雄々しき姿を見せてくれたのだ。
以前エイプリルフールに『ウルトラQ』のカラー化映像をチラ見してくれた円谷プロが、今回もその期待を裏切らないはずだと確信している。
このティザーが今後どういう展開になるのか、期待。